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2012/05/15

僕はビートルズ(9)(10) / 藤井哲夫・かわぐちかいじ

読み始めた日〔2012/5/14〕

ビートルズのコピーバンド「Fab4」の4人が、本家デビュー前の1961年にタイムスリップする話。
雑誌『モーニング』に連載されていた漫画で、この単行本(9)と(10)は同日発売の最終巻です。

タイムスリップした「Fab4」は、葛藤しつつもビートルズの原曲そのままでレコードデビューし、当然のごとく大ヒットを連発。
先んじて“本家”となってしまいます。
一方のビートルズ4人は未来を盗まれているとも知らず、「Fab4」の才能に絶望してリバプールで燻っている状態。

このフェイクと本物の対面が最終巻のクライマックスとなります。
タイムスリップ物という時点でリアリティを求める必要はないのですが、程よく説得力のある終わり方でした。
結末がどうあっても、とにかくこの設定を思いついた時点で原作者の勝ちですよね。

漫画本を1巻から最後までリアルタイムで買ったのは、40年間でこの作品が初めてです。
続編や映像化はいかにも失敗しそうですが、外伝的ネタが入った小説になったら是非とも読んでみたいです。