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2012/05/06

イッツ・オンリー・ロックンロール / ローリングストーンズ

聴いた場所〔電車(外出)〕

1974年リリース。
「グリマーツインズ」としてミック&キースが初プロデュース、ミックテイラーはこれを最後に脱退という、彼らにとって1つの分岐点となるアルバムです。
表題曲「#3 It's Only Rock 'N Roll」はもちろん「#2 Ain't Too Proud To Beg」「#5 Time Waits For No One」「#10  Fingerprint File」などいい曲ばかり。
私が特に好きなのが「#1 If You Can't Rock Me 」。デジタルリマスタ盤で聴いた時はカッコ良すぎて震えが来ました。

しかしセールスは低迷。全米チャートでは16位どまりという散々な結果です。
なぜだろう…。
低迷の戦犯は、この面白プロモにあるのではないでしょうか。
[ジャンルは制服モノ]
ロックアンセムとなり得る力作が、まさかの制服モノ。
疑問は残りますが受け入れるしかありません。


[先輩と最後の共演]
テイラーの卒業式だと考えれば、制服着用にも納得ができます。
このセーラー服は、海を越えてジュリー・沢田研二に受け継がれました。


[ビニールテントに世界最強ロックバンド]
どう見ても「何かある」ビニールテント。
日本のお笑い芸人なら武者震いするシチュエーションです。


[黄ばんだバブル噴出]
演奏が佳境に入る頃、足元からこモコモコと泡が噴出。
ここからどうしろと言うのでしょうか。


[バブル地獄でチャーリー遭難]
黄ばんだ泡はあっという間に首の高さまで上昇。
ドラムを叩き続けたチャーリーワッツが死の恐怖に直面しました。


[決死の脱出]
ビニールテントは崩壊。チャーリー含め命からがら全員脱出です。
一歩間違えばロックの歴史が書き変わっていた大事故でした。

卒業するミックテイラーが真っ先に逃げ出すか、取り残されるかしていれば時代考証的に価値のある映像になったでしょう。
しかし、結果はグダグダ。なぜこの曲にこのプロモなのか?ある意味考証の必要があります。

もちろん、こういったオチャメな部分も含めて大好きな作品です。ストーンズで一番かもしれません。
好きが高じて、こんなものも買わされました。
ミックテイラー直筆サイン付きボックス(真贋不明)。
「イッツ・オンリー・ロックンロール」。私にとっては『たかが…』だなんてとても言えない、重要度=高のアルバムです。