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2012/08/18

新・座頭市Ⅲ #24「おてんとさん」

録画した日〔2012/4/12:BSフジ〕

ご来光を拝めば目が見えるようになるという信仰の金山が舞台。
一縷の期待を込めて、座頭市もこの山の登頂ツアーに参加します。
「目開き手ぬぐい」という不謹慎極まりない信仰グッズを巻いてはしゃぐ座頭市と、それを冷たく諭す地元の大姉御・太地喜和子。
実はこの山では、登山に赴く盲人を掘削夫として強制労働させる悪の組織が暗躍していました。
太地喜和子は、組織のボス・藤岡重慶の妾ですが、その無慈悲なやり口には否定的なスタンスを保っています。
太地喜和子のアシストもあり、強制労働を抜け出してご来光まで辿り着いた座頭市。
しかし、そこには一緒に登頂を目指したおじいちゃんとお孫さんの亡骸が…。藤岡重慶一味による凶行です。
そして当然、座頭市の目におてんとさんが映る事もありませんでした。
怒りの座頭市は緊急下山して悪の組織を壊滅しますが、造反者・太地喜和子は既に抹殺されていたというバッドエンディングでした。

希望に縋る目の見えない人達を騙して強制労働させるという、座頭市史上最悪とも言える非人道的シチュエーション。
今の基準では放送できないであろうキツい話ですが、似たような案件は大なり小なり世の中に存在し続けているはずです。
「目を瞑っちゃぁいけねえよ」という、渡世人・座頭市からのシビアなメッセージとして受け止めたいと思います。