Translate

2012/08/27

座頭市物語 #3「祥月命日いのちの鐘」

録画した日〔2012/8/9:時代劇専門チャンネル〕

「オレにも撮らせろ」とTV版3話目にして早くも座頭市本人が監督。
後輩サラブレッド・北大路欣也をゲストに迎えて、ダンディズムと笑いに満ちたオリジナルワールドを展開します。
早朝からヒール軍をブッタ斬る座頭市。しかしなぜか“明け六つの鐘”を聞いた途端に仕込杖を収めてしまいました。
なぜなら今日はお母さんの命日、「祥月命日には仕込杖を抜かない」という座頭市のマイルールがあったのです。
座頭市にとって神妙な一日でも、ヒール軍は通常営業。
“暮れ六つの鐘”まで無抵抗の座頭市を猛襲し、す巻きで川に放り込むというVシネマスタイルの報復攻撃を敢行します。
そんな絶体絶命の座頭市を川に飛び込んで救出したのは、ヒール軍の傭兵である北大路欣也。
早朝、斬らずに見逃してもらった借りを返すための渡世人流儀による越境サポートです。
座頭市のマイルールを把握した北大路欣也は、“暮れ六つの鐘”までのボディガードを志願。
アホバカ愚連隊・チャンバラトリオを水上土下座に葬るなど、確実に仕事をこなします。
そして座頭市のために“暮れ六つの鐘”の鐘堂へ侵入。ちょっとフライング気味でメッタ斬りの「ゴング」を打ち鳴らしました。
監督・座頭市の初仕事。
チャンバラトリオ抜擢などお笑い要素の強いストーリーでしたが、ラストで北大路欣也をブッタ斬るという、その後TVシリーズで定番となる鬱展開も披露しています。

そして根底に流れていたテーマは母に対する思慕。
関連書籍でも頻繁に取り上げられる、お母さん大好き・優しい座頭市の一面を垣間見る監督デビュー作でした。