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2012/09/20

座頭市物語 #10「やぐら太鼓が風に哭いた」

録画した日〔2012/8/20:時代劇専門チャンネル〕

大相撲の田子ノ浦親方が勝プロに出稽古。
座頭市vs大相撲の八百長なしガチンコ対決が実現しました。
メインを張るのは、兄弟子の罪を被って廃業するハメになった下っ端力士「天狗岩」こと中村光輝。
座頭市との出会いにより、丼メシ腹いっぱい食べたり、親方の誤解が解けたり、生き別れのお父さんと再会したりと、フルスロットルで人生が大逆転していきます。
大飯食らいで何とも憎めないお相撲さん・中村光輝。
どうせ使い捨てのデブ子役だろと思って検索したところ、今年3月に芸術選奨文部科学大臣賞なるものを受賞したばかりの「三代目 中村又五郎」であることが判明。
そう言われてみれば、そこはかとなく品のあるお顔立ちな気もします。
そんな中村光輝の親方役がリアル田子ノ浦親方。
相撲取りじゃ「ごっつぁん」しか言えねぇだろと検索したところ「元・出羽錦」であることが判明。
90年代若貴絶頂期のNHKテレビ解説者、唐突に五・七・五を詠むイキなおじいちゃん「出羽錦さん」なら、親方在任中の異例の座頭市出演にも合点がいきます。
実際、親方は流れるようなセリフ回しを披露。現役最高位は関脇だったようですが、この回では横綱クラスの存在感を放っていました。
大の相撲好きだったらしい座頭市。
関連書籍によれば、飲み会がいつの間にか相撲大会になっていたこともしばしばだったとか。
TVシリーズでも「新/Ⅰ/#28」など、ちびっ子、悪党、相手を問わず座頭市の「一番」が結構出てきます。

しかし今回、座頭市の相撲シーンは無し。それどころか田子ノ浦親方とのカラミも無しという、ガチンコ対決とは程遠いちょっと肩透かしな相撲コラボだったと思います。
ただ、ストーリー自体は分かりやすさ重視で茶の間ウケする大満足の人情モノ。お相撲さん的テンポの、ノンビリおおらかなハッピーエンドでした。