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2012/09/17

ブラインド・フューリー(Blind Fury)

録画した日〔2012/9/16:ザ・シネマ〕

1989年のアメリカ映画。
原作はなんと、1967年の日本映画・座頭市血煙り街道。あの勝プロから正式に映画化許諾を得た「アメリカ版・座頭市」、体よく言うとHollywood Remake Versionです。
USA座頭市を演じたのは、ルトガーハウアー(Rutger Hauer)というオランダ生まれの俳優さん。
ベトナム戦争で視力を失うものの、現地で剣術を習得して本国に帰還した設定です。
原作「血煙り街道」を見ていないので厳密なオマージュ具合はわかりませんが、仕込杖を擁するなど一連の座頭市ムーブは継承している模様。
中でも、座頭市お得意の”イカサマ破りin賭場”を「inラスベガス」として再現するあたりは絶妙。
これには伝説の1981.9.23田コロ決戦でメインを張った用心棒・タイガー戸口もびっくり仰天です。

ストーリーとしては、ヒール軍に狙われるかつての戦友と、その離れ離れの息子を引き合わせるためにUSA座頭市が一肌脱ぐというもの。
当たり前ではありますが、銃社会アメリカのヒール軍はピストルorライフルで武装。接近戦オンリーのUSA座頭市とは終始咬み合わないマッチメイクでした。
しかしそこは腐ってもハリウッド、メイン戦に大物・ショーコスギをブッキングして仕込み杖vs日本刀のオリエンタルマッチを提供。(コスギの電流KO負け)
忍者&チャンバラファンの溜飲を下げます。

タイトルをWeb検索すると「B級」というフレーズがやたらヒットする不遇ぶりですが、まあそれも致し方ないかというクオリティ。
もっと荒唐無稽、アホバカ路線を期待していたんですが、思いのほか正攻法な内容だったと思います。
やっぱり、本家・座頭市のメッタ斬りは素晴らしい、チャンバラとは違うんだよなぁ、と再認識させてくれるUSバージョンでした。