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2013/08/30

タイガーマスク #73「虎の穴の切札」

録画した日〔2013/8/23:TOKYOMX〕

米マットで消息が途絶えていたイエローデビルが、伊達タイガー抹殺の命を受けて緊急来日。
さっそくデスマッチルールによる覆面王座戦が実現しました。
大決戦の地・武道館のリングサイドにセコンドとして陣取ったのは、伊達タイガーのコネ1本で日プロ社員レスラーとなったミスター不動(大門大吾)。
キングジャガー戦のBI砲に比べるとかなりの格落ちとなりますが、気の置けない仲の旧友の方が何かとノビノビやり易いもの。
ヒエラルキーに忠実な気配りの男・伊達タイガーとしては苦渋に満ちながらも至極当然の選択だったのでしょう。
(セコンドとしては)無能極まりないBI砲に見切りを付けたメリットはもう一つ。ミスター不動は虎の穴仕込みのシュート対応ができるという点です。
しかしここは本家が一枚上手でした。
イエローデビル側のセコンド(素性不明、虎の穴の重鎮である模様)は、見た目こそ地味なポロシャツ風情ながらミスター不動をバッタバッタとブン投げるハイパフォーマンスを披露。
仇敵・伊達タイガーをリングの外から追い込んでいきます。
そしてこの日の主役である虎の穴の切り札・イエローデビルも評判に違わずヒール街道を大驀進。
リングシューズにナイフを仕込んで伊達タイガーの胸板をミサイルキックで切り裂くという、麹町警察署に現行犯逮捕されてもおかしくない超絶残忍ファイトを展開しました。
手段を選ばず伊達タイガーを追い込むイエローデビルでしたが、冷静に考えればナチスユンケル、キングジャガー(いずれも伊達タイガーに完敗)と同窓のグリーンボーイ。
ミスター不動からの「日本人らしく正々堂々と」という猛ゲキをあっさり真に受け動揺した隙に超高角度バックドロップを食らい、敢えなくマットに沈められてしまいました。
技巧派にしては珍しい垂直落下系の危険技で激勝した伊達タイガー。完膚なきまでにKOした虎の穴の切り札に、お約束の追い討ち覆面剥ぎセレモニーを敢行します。
しかし瀕死のイエローデビルは「ヨウ子」と譫言を...。
この「ヨウ子」とはちびっこ子ハウスで暮らす一人ぼっちの女の子。ここにイエローデビル=ヨウ子のお兄ちゃん(ケン)という算式が成立し、超満員プロレスファンのゲスな期待は伊達タイガー久々のチャリティ裁きでお預けとなりました。
次回はイエローデビル=ケンの「脱北」に奔走する予定の友情コンビ。
まあそれはそれで適当にやってもらうとして、今回特筆すべきは思わぬ拾い物的な良さがあったミスター不動=大門大吾のマネージャー適性です。
屈強なガタイと強面スカーフェイスを誇る大門には寡黙な用心棒ギミックがピッタリではないでしょうか。
伊達タイガーのコネとシュート対応だけが拠り所のズングリムックリ新人野郎。
百花繚乱スター揃いの日プロでは、せいぜい日陰のポリスマンポジションが関の山です。
民芸品の出来損ないのようなハリボテマスクなど捨てて、さっさと伊達タイガーの懐刀に専念したほうがいいと思います。