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2013/09/05

タイガーマスク #74「第三の裏切り者」

録画した日〔2013/8/30:TOKYOMX〕

伊達タイガーとの武道館決戦で一敗地にまみれたイエローデビル。
虎の穴の掟により、本部へ強制送還→死刑という超ハードな運命が待ち受けます。
言うまでもなく、イエローデビルの正体は日本人・高岡ケンタロー。その妹ヨウ子は伊達タイガーのオアシス・ちびっ子ハウスで暮らしています。
伊達タイガーとしてはそんな同朋をみすみす死刑台には乗せたくないところ。
頼れる相棒・大門大吾に追跡&奪回を託し、ホテルの自室で寝っころがって状況の好転を待ちます。
一方、鉄砲玉としての使命に燃える大門は、ケンタローを連れ去る虎の穴ハイヤーを執拗に追跡。
現場作業員、割烹料理屋闇紳士の腰巾着など幅広い職歴を持つ大門。タクシー運転手やトラッカーの経験もあったのか、虎の穴と豪快な首都高バトルを展開します。
そんな大門のテールトゥノーズ攻撃に音を上げた虎の穴(ミスターXとイエローデビルのセコンドだった男)は、首都高のド真ん中で怒りの実力行使を敢行。
大門の車は堅牢な防音壁をブチ抜いて高架下ヘ転落、無残にも大爆発炎上してしまいました。
万事休すと思われた大門ですが、実はこれは自ら仕掛けた007顔負けのトリックアクション。
虎の穴ハイヤーのルーフにしがみつく超破天荒作戦で羽田空港への強引な呉越同舟を決め込んだ大門は、ハイヤーもろともケンタローを強奪することに成功しました。
事象だけ追えば、自分の車で首都高をブッ壊し、他人の車を盗んで逃げ去るという懲役級の極悪非道っぷりを見せた大門。
ルックス的にも経歴的にも汚れ役をふっ掛けるには非常に都合がいい、思いのほか使い道のある”若手”レスラーです。
大門とケンタローは大田区の羽田空港から練馬区大泉のちびっ子ハウスへ直行。
寝巻き姿の若女将・ルリ子さんは、不審なデカい男による迷惑極まりないアポなし深夜訪問にもブチ切れる事なく平常運転。
聖母のごとき穏やかな対応により、ケンタロー念願の兄妹再会が実現しました。
死刑寸前から奇跡の大逆転劇が舞い込んだケンタロー。感動ドラマのお膳立てをした大門と、大泉の路上で晴れやかな夜明けを迎えました。
なおケンタローは伊達タイガーを母親の仇と吹き込まれていたのですが、ちびっ子ハウスで次から次へと逆に美談を吹きこまれ、すっかり伊達タイガーシンパになっています。
伊達タイガーを恨んだ自分を恥じ、その贖罪を自らの命としたケンタロー。
禊を兼ねた押しかけ弟子入り志願なのでしょうか、なぜか日プロマットで緊急デビューを果たします。
黄色い悪魔ギミックを捨てたケンタローは、日プロ初戦をそつなくクリア(対戦相手の詳細は不明)。
伊達タイガーはまた一人、大門(ミスター不動)と同格の頼もしい腹心を擁する事となりました。
プロレス的には3人揃えばこれ即ちホニャララ軍団の出来上がり。彼らのギミックは"反・虎の穴同盟"といったところでしょうか。
せっかくなら移動や宿泊を本隊と別にするなど、団体内ユニットとしてポジションを明確にしてほしいところ。
いずれも虎の穴で地獄を見た3人なので、上手く化ければ天龍同盟のように日プロのぬるま湯体制をひっくり返す劇薬にもなり得るはずです。
今回#75のMVPは、何といっても30分出ずっぱりだった大門大吾。
伊達タイガーの忠臣&汚れ役として、あるいは硬派な人情家としてウラとオモテを行き交う八面六臂の大活躍でした。
つくづく寡黙なバックヤード稼業がお似合いのゴリ押しコネ野郎。
好ルックスの伊達タイガー、ケンタローを引き立てるためにも、さっさと用心棒系ギミックに専念すべきではないでしょうか。