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2013/09/11

タイガーマスク #75「『虎の穴』大脱走」

録画した日〔2013/9/6:TOKYOMX〕

かれこれ1年半以上も伊達タイガーを取り逃しているミスターX。
今さらながら極東支部長としての責任問題に発展し、虎の穴本部に緊急招集されてしまいました。
成果ゼロ、タダ飯食らいの烙印を押された極東支部長。
日本で見せる威風堂々っぷりはどこへやら「本部招集=死刑」というブラック企業の因習におののき、顔面蒼白、冷や汗ダラダラのほぼ死人状態です。
かつては覆面リーグ戦をブチ上げるなど精力的な一面を見せていたインテリ系ヒール。
しかし、最近の主だった悪の活動はナチスユンケルを引き逃げしたことぐらいしかありません。
さすがのミスターXもここらが潮時か…。
レインメーカー・オカダカズチカ流に言えば「お疲れ様でした(ニヤリ)」ってなところでしょう。
三途の川に佇むミスターXは、さっそく虎の穴エグゼクティブの赤ずきん3人衆から猛烈な恫喝を食らいます。
そこに同席しているのは世界各テリトリーの支部長たち。
このいわゆる公開処刑は、本人以外にも「明日は我が身」と強迫観念を植え付ける、ブラック企業ならではの悪辣な手法といえるでしょう。
ミスターXを吊るし上げ業務を剥奪した赤ずきん3人衆。
その怒りはとどまることなく、なんと同席した支部長全員に対してもテリトリー没収の制裁を下します。
「明日は我が身」どころかリアルタイムで降り掛かった大粛清に各国支部長は唖然呆然。
なおこれにより、伊達タイガー抹殺をはじめとする虎の穴の業務プランは全て本部直轄案件となるようです。
マーケットを一元化した赤ずきんは、伊達タイガーへの刺客として「ビッグ」「キング」「ブラック」の三大タイガー招聘を宣言。
しかし彼らは#66で伏線が張られているとおり、あまりにも強すぎるため「幻のレスラー」として封印されたレスラー達。
社内ニート化したミスターXと元・支部長連中は、ネガティブモード全開で「呼べっこねぇ」と降って沸いた重役判断をいぶかしがります。
アンドレ、バックランド、ホーガンら呼べもしない超ビッグネームを並べ「私はプロレス界に万里の長城を築く!」とブチ上げたのは、第一次UWF旗揚げの仕掛人・新間寿。
虎の穴でも超過激な無責任大ボラがまかり通るのか?。
しかしそんな昭和プロレスファンの懸念は、赤ずきん3人衆の大変身によりすぐさま杞憂に終わります。
昭和の茶の間はとっくにお見通しだったでしょうが、彼ら赤ずきん3人衆こそ「幻のレスラー」三大タイガーの正体。
真ん中の「ビッグ」がメキシコのオカマレスラーにしか見えないのがやや気にはなるものの、次回から伊達タイガーの大きな脅威になる事は間違いありません。
そんなこんなで急展開&超展開が勃発した虎の穴劇場ですが、実はこのパートに割り当てられたのは終盤の5分弱。
今回のメインは、その虎の穴から大脱走を企てた練習生3人「ロク」「マイケル」「ビリー」のギラギラストーリーでした。
こいつらの脱走理由は「日本プロレスの新しい星」として快進撃を続ける同世代・ケン高岡の存在。
「なんでアイツだけ」「だったらオレも」と、衣食住完備で散々面倒みてもらった虎の穴を捨て、黄金の日本マットへ転身を図ります(なお、首謀者ロクは日本人)。
こいつらなりの大義はあれど、要は下積みレスラー特有の場違いなジェラシー。
そもそも日本マットに理想のプロレスはあるのか?
アントニオ猪木ならずとも「見つけろ、テメェで!」と一括したくなる、無計画な3人のゆとり野郎です。

一方、ミスター不動&ケン高岡という忠臣を得て視界良好の伊達タイガー。
虎の穴づくしで出番激減の今回は、ちょっとした心の休息、程よい充電となったようです。
ちょっと心配なのは、ここ数回出番激減どころか出番ゼロとなっている日プロ正規軍。御大・馬場さんは大好きなハワイのコンドミニアムで静養でもしているのでしょうか。
次回はさっそく「幻のレスラー」復活の報が伊達タイガーに届く模樣。
実績とポジションからすればケン高岡を鉄砲玉、ミスター不動をポリスマンとして仕掛けるノラリクラリのもったいぶり采配も許されるはず。
将来の日プロ幹部レスラーとして、外敵強襲にも悠然と構えてほしいものです。