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2014/01/29

タイガーマスク #94「身替りの虎」

録画した日〔2014/1/17:TOKYOMX〕

ちびっこハウスのクソガキどもと川遊びに出かけた伊達タイガー。
これはライフワークのチャリティ活動であると同時に虎の穴案件からの気分転換の意味もありました。
小粋なグラサン姿の伊達タイガーは、お馴染みの真っ赤な超ド派手スポーツカーでハウス御一行(バス移動)を先導。
決して本意ではないであろう「キザ兄ちゃん」ギミックを崩さないのは、クソガキ連中へのホスピタリティの一環なのでしょう。
伊達タイガー目下の懸念は、虎の穴がここへきて怪奇派ザ・ピラニアンを擁立した事。いわゆる敵の本心が見えないってやつです。
しかし今日はディーバ・ルリ子さんが寄り添う束の間のOFFモード。
キッチリ気持ちを切り替え、次なる戦いに備えるのも大切だと思ったんですが…。
なんとよくよく聞いてみりゃ、この日はOFFでも束の間のなんちゃらでもなく、日本武道館でのビッグマッチ開催日だとの事。
しかも伊達タイガーには虎の穴の刺客・ユダとのメイン戦がマッチメイクされていました。
このチャリティバカに興行のカナメとしての自覚はあるのか?
馬場さんの管理責任も問われかねない、若きメインイベンターのダブルブッキング事件です。
ただ、合理的に解釈すればメイン戦直前までに武道館入りしてればそれはそれで無問題の話。
実際伊達タイガーはこの手のドタキャン未遂をしょっちゅう起こしており、いずれのケースも神業的滑り込みで最悪の事態を回避しています。
しかし、伊達タイガーの拠り所はあくまで不確定な過去の成功事例に過ぎません。
そして今回その拠り所、ミラクルもついに崩壊の憂き目に…。
ハウスの中堅キャラ・ヨシ坊が川で溺れやがったため、伊達タイガーは現場から帰るに帰れなくなってしまいました。
キャリア初の休場をたばこ屋の赤電話から伝える伊達タイガー。懸命の処置によりヨシ坊はセーフでしたが、自らの武道館入りは時間的にアウト確定です。
興行、それも武道館大会のメインに穴をあけるとはプロレスラーとして永久追放レベルの大罪ではないでしょうか。
ややこしい事に、伊達タイガーの電話を取ったのは日プロ事務室(武道館内)に1人でいたミスターXでした。
事務員を名乗りタナボタ的に仇敵の弱みを握ったミスターXは思わずニンマリ。
それにしても敵対プロモーターが本丸で電話番をしてるとはまったくもって理解不能のシチュエーション。
更に言うと、大事な連絡を事務員レベルに伝えて終わりという伊達タイガーのビジネスモラルの低さには呆れるばかりです。
ちなみにミスターXの事務室入りは馬場さんも把握済み。となるとこれは馬場さんの独断なのか?
まあその背景がどうであれ、この黒い癒着が公になれば伊達タイガーの休場案件など軽く吹っ飛ぶ日プロ最大級のスキャンダルとなるでしょう。
もう何がなんやらワケが分からん今回の武道館決戦。
主役不在の日プロ側ドレッシングルームでは、カバン持ち・ケン高岡がボス・伊達タイガーの信用失墜を防ぐべく禁断の替え玉工作に手を染めます。
ちなみにこの忠犬、この日の一連のドタキャン案件はミスターXの策略だと勝手に思い込んでいる模樣です…。
倫理的にもビジネス的にも邪道極まりない「偽タイガー」として武道館のド真ん中に立った高岡タイガー。
完璧なコピームーブでファンを欺き、何も知らない対戦相手・ユダから勝利を奪います。
なお「本物」の伊達タイガーはこのメイン戦の最中にようやく武道館入り。忠実なカバン持ちによるリカバリー劇を会場の片隅で見届けていました。
高岡タイガーによる「完全犯罪」と思われたメイン戦でしたが、アリーナ席に陣取った虎の穴のラスボス=ミラクルスリーだけはこのトリックを看破。
その底知れぬ実力を認め、伊達タイガーとの最終決戦に先んじて高岡タイガーを抹殺する方針を固めます。
伊達タイガーの無責任ドタキャンに始まり、ミスターXとの黒い癒着、ファンを欺く替え玉レスラー登用と一気にモラルハザードが露呈した日プロ。
ただしいずれの事象も外部漏洩はしておらず、対外的には平常運転の武道館決戦だったと言えます。
これも馬場さんの悪運の強さなのか?
結果オーライで終わらせるのではなく、今こそ陣頭指揮を取って再発防止とコンプライアンスの徹底を推し進めていくべきではないでしょうか。