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2015/07/06

WWE 日本公演【J SPORTS初!全試合完全中継】

録画した日〔2015/7/5:JSPORTS4〕

「The Beast in The East」と銘打たれたWWE日本公演”SUMO HALL”両国国技館大会。
開催日は7月4日。WWEネットワークで生中継されるという異例のワールドワイドなハウスショーです。
WWEの横綱(ヨコズナではない)としてワンマッチ緊急参戦を果たした猛獣・ブロックレスナー。
いわゆる“ハウスショー”への登場は実に11年ぶりだとのこと。
「マサ斉藤に会いに来たついで」など諸説ありますが、とにもかくにも全世界注目の東京襲来となります。
めでたく生け贄に選ばれたのはコフィキングストン。
猛獣はこれを投げっぱなしジャーマン大連投&殺戮F5で瞬殺。驚愕の「スープレックス祭り-SuplexCity-」上陸に超満員国技館は大爆発です。
試合が終わっても無慈悲にコフィをブン投げまくったレスナー。NewDayの残り2人がたまらず乱入するも当然F5で返り討ち。
リングにブッ倒れる犠牲者3人。東京初開催のスープレックス祭りはド派手にその幕を閉じました。
私は今回両国で現地観戦。
アオりVTRから例の爆音テーマ曲への流れは絶品。分かっちゃいたけど鳥肌モノでした。
そしてレスナーはギラギラとたっぷり時間を掛けてエプロンにジャンプアップ。日本公演のハイライトはこの入場シーンだったと個人的に思っています。
8年前のIGF(!)のカートアングル戦(!!)も同じ国技館で生観戦しましたがこの日の興奮度は無論段違い。
レスナーも凄いけどその一番いい見せ方を掌握してるWWEもやっぱり凄い。完全無欠のエンターテイメントでした。

7.4実質のメインはフィンベイラー(=元新日・プリンスデヴィット)の凱旋マッチ。
例によってヤリ過ぎ感満点のボディペイントでキメた“悪魔王子”は、ケビンオーエンスが保持するNXT王座に挑みます。
試合前には「花束贈呈」というニクい演出も。
この日本独自のプロレス文化に対し、悪漢・ケビンオーエンスはもらった花束を場外へブン投げる卑劣行為で敬意を示します。
そしてWWEは日本古来の「紙テープ投げ」も復刻。
この五色の紙テープはお客さんが持参したものではなく、WWEが“ベイラー戦の前に…”とアリーナ席にあらかじめ配っていたものでした。
ちょっと残念だったのは2人の入場中にテープを投げちゃうお客さんが多かった事。
ただたしかに、WWEからプロレスに入った若い人からすれば紙テープ渡されたところで「What?」という感じなのかも…。
WWEの好意が嬉しい半面、昭和は遠くなりにけりを痛感するジャパニーズスタイルでした。
肝心の試合ではなんとベイラーがベルトを奪取。ハウスショーでは異例の王座交代劇です。
昭和のプロレスファンとしては、極東発のこの吉報が往年のNWAのように何やかんやで無効にならない事を祈るばかりです。
激闘を終始コントロールしていたのは敗れたオーエンスの方。
前日のジョンシナ戦でもとんでもないハードワークを見せており、その動けるデブっぷりは感嘆の域。
この男がどうしてプッシュされているのかがよく分かりました。

この日の大事な第1試合を任されたのはY2J・クリスジェリコ(対戦相手はネヴィル)。日本での人気と実績をふまえた鉄板のマッチメイクです。
ちなみに実際の第1試合はセザーロvsマタドールwith子牛。第2試合のNewDay2人vsルチャ2人ともども、ダークマッチとしてどっかに葬られたかたちです。

ディーバ三つ巴王座戦はベラ姉がペイジとタミーナスヌーカを退け手堅く防衛成功。もちろん国技館の一番人気はペイジでした。
ちなみに本国でヒールのベラ姉は前日ベビー(vsタミーナ)でこの日はどっち付かず。何だかかわいそうな役回りです。

レスナー降臨→ベイラー戴冠というとんでもなく熱い流れで迎えたメインはシナ&ジグラーvsケイン&キングバレットの勧善懲悪タッグマッチ。
いかにもハウスショーっぽい、まったりとした顔合わせです。
TVで見るまんま正義漢風情のシナですが、本場でお馴染み「Let's Go Cena」「Cena Sucks!!」の客席内抗争は東京でもやっぱり勃発。
私の席の周りでも人の良さそうな若者が「Sucks!!」とシャウトしてました。
シナからすればこの辺もエンターテイメントの範疇ですっかり慣れっこ。
適度にアツく適度にユルい絶妙(?)な試合運びで「This is Awesome」なビッグイベントをさっくり締めてくれました。

前日の金曜日は空席が目立ってたものの、さすがに「The Beast in The East」の土曜日はギッシリ満員となった両国。
TV放送と連動した進行はテンポ抜群、客席は最初から最後まで滾りまくりでした。
ちなみにTVで流れた各種アオりVTRは、一部を除き国技館のビジョンでも共有。
RAWやSDでおなじみの“外の様子”もカットイン。両国駅前のランドマーク「ちゃんこ霧島」が晴れて世界デビューを果たしています。
いろいろ試行錯誤中の「WWEネットワーク」の恩恵をなぜか日本が受けちゃった神興行。
この手法なら最大の障壁である“言語”は関係なし。ぜひとも夏の恒例イベントにしてほしいものです。